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マンゴーの環状剥皮

 ここ数日は、風の向きが北寄りになって過ごしやすい天気になっています。そろそろアカヒゲのさえずりが聞こえてもいいような季節になりましたが、今年は時々姿を見掛けるのですが、まださえずるまでには至ってないようです。

 

 昨年のこの時期は、何年か振りにキンコウマンゴーが開花して着果しました。今年は出蕾もなく収穫はゼロになりました。アーウィンも数えるほどの出蕾がありましたが、全て着果にいたりませんでした。アーウィンはともかく、キンコ―マンゴーに関しては管理栽培をすることに決めましたので、本日のブログはこのことについてまとめてみることにします。

 

 剪定前のキンコ―マンゴーです。上部の薄い緑色の葉は、全て新芽(葉芽)です。この機会に、マンゴーに関するベースとなる知識を得るべくネットで調べました。この情報を活用・分析することで、今後の管理栽培の方向性を考えてみることにしました。

 

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マンゴーの特質
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①樹勢がかなり強い果樹である
②深根性である(根っこを深いところまで伸ばす性質)

深根性であるために、深い土壌から周年を通して養分や水分の供給が行われるために、樹勢が強く花が咲かず、枝葉だけが生長する栄養生長や隔年結果にもつながりやすい。

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上記特質は、キンコ―マンゴーに当てはまってるような感じがしています。特に、施肥管理による樹勢コントロールは難しいと思います。(肥料を切っても樹勢は落ちない)

この性質を補うために、一般的にマンゴーの栽培は、防根シートや鉢植え栽培をされているようです。

 

■環状剥皮(かんじょうはくひ)

20年以上も前に、このようなマンゴーの性質を知らずに植え付けましたので、どうしようもないことが分かりました。出蕾させて、着果まで持って行くためには、どうしても、樹勢を落とす必要があります。

ネットを使い調べる中で、樹勢低下の手段として、環状剥皮という方法があることを知りました。今年は、キンコウマンゴーの管理栽培の一環として、この環状剥皮をやってみることにしました。

 

環状剥皮は、こんな感じで樹皮部分を(幅数mm~1cm程度)環状に剥ぎ取ってしまいます。葉から根に栄養分を送るのを防ぎます。ポイントは、養分(光合成産物)が根に行かず、処理上部に蓄積されることにあるようです。

 

効果は、樹勢の低下によって、花芽分化の促進や生理落下を抑制することが上げられます。昨年の、生理落下も樹勢が強すぎたことが要因だったのではないかと思われます。

 

樹皮部分を剥ぎ取ることで、樹木への影響はどうなのか? 疑問だったので、仕組みを調べてみました。

樹木は、幹の内側に道管があり、根から吸収した水や養分を上部に送っています。その外側に形成層という部分があります。環状剥皮は樹皮からこの部分まで剥ぎ取ります。師管は、樹皮側にあるので環状剥皮で無くなります。

 

根から吸収された水や養分は、形成層内側の道管を通って上方に送られるので、処理上部の枝などがしおれたり要素欠乏になることはないようです。

あまりにも新芽(葉芽)が伸び過ぎていたため、剪定をして取り除きこんな感じになりました。これから出てくる葉芽は取り除かず、来年に向けて伸ばしたいと思います。

 

ピンクのテープを巻いた部分が、環状剥皮をする予定の部分です。環状剥皮すると、樹木が弱ってしまい、枯死するデメリットもありますが、花芽分化に持っていけないようであれば、アーウィンキーツなど別の品種に切り替えることも視野に入れて考えたいと思っています。

 

環状剥皮の実施時期や、切り取り幅の大きさ等をどのようにするのか!検討を要する項目もありますが、これもまたいつものように閃きでやっていきたいと思っています。


最後までお読み頂きありがとうございました。
by  hideやん(記)